
菰樽の正面部分には髭文字で化粧された銘柄や、めでたさを象徴する鳳凰や松竹梅、鶴、亀
などの絵柄が描かれています。 その正面部分を印前(しるしまえ)と呼びます。
職人による菰樽印前の制作過程の紹介です。
スクリーン印刷
布地(スクリーン)を枠に張り必要な画線(文字や絵柄)以外の目をふさげばスクリーン版が出来ます。
画線部分だけ孔(あな)が開いた状態になっているため、その画線部の上からスキージと呼ばれるゴム
で圧力をかけてこすりつけることにより孔をインクが通って文字や図柄が印刷されます。
【上@A】 転写紙の上にスクリーン版をセットしスキージで一色づつ色をのせていく
【上B】 出来上がった転写フィルム 左右反転している
【上C】スクリーン印刷に使うインク 各インクを調合し色作りをする
熱プレス機にて転写フィルムの絵柄を菰に移す
【上ABC】 のり(こも塗料)を塗った部分に転写フィルムを置き、熱をかけながらプレスする
【上@】 転写フィルムをめくるとインクだけが菰に転写されている 菰樽印前の完成です
【上@】 菰樽の左右には蔵元の住所や中身の容量表示などの焼印が押される
昔は鉄を熱して菰に焼付けていたが現在はポリプロピレン製の菰の採用などによりゴム版を使用
しています
【上A】 各蔵元の住所版や容量表示用の版 芳醇清酒や蔵元直詰謹醸などの文字も入る
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